2011年の日本経済は慢性的なデフレにも関わらず円相場は高値維持という特殊な状態です。これ以上のデフレ/円高は産業の空洞化を招くと危惧する専門家もいます。
産業の空洞化とは国内産業が海外へ転出してしまう事を言います。企業の海外移転でのメリットは生産コストを下げることが可能であるということがあります。人件費や土地代などの安い東南アジアの第3国に移すことで生産コストを大幅に節約できます。
日本は工業製品の輸出が基幹産業なので円高が続くと原材料や燃料は安く輸入できますが、出来上がった工業製品を輸出する際に外国では価格に割高感が出てしまい輸出には不利になってしまいます。そこにデフレが加わると国内の物価は下がってしまうので国内需要はあっても利益は少なくなってしまいます。
こうして、負のスパイラルが続くと、企業は日本国内に生産拠点を置くことがコスト面で困難になってしまいます。大企業の国外進出は今までも行われてきましたが、国内産業を支えている中小企業や町工場は発注量の減少などで死活問題になります。
そこで生き残りをかけて、日本の中小企業や町工場の持つ高い技術力を国外に売ることが始まります。こうして産業の空洞化はますます拍車がかかることになります。技術力の海外流出の場合は技術者だけが海外移住することになるのでそれまで働いていた労働者は職場を失うことになります。
中小企業や町工場などの零細企業の場合、海外進出後も国内拠点を維持するのはコスト的に困難なのです。こうして国内の失業率はどんどんと上昇して行きます。産業の空洞化を防ぐ手立ては何と言っても円安です。その為円高が続くと政府は為替介入をして市場価格操作を行うのです。
スポンサードリンク