日銀砲とは 為替 介入の効果

為替 介入の効果

日銀砲

日銀砲とは

投資の世界は時に映画や小説を見ているかのごとく劇的な場面を迎えます。2004年、政府・日銀が行った大規模な円買い介入は伝説の日銀砲と呼ばれています。この章では、その後も語り継がれる日銀砲には一体どのような背景があり、どのような経緯で実行されたのか、そこに隠されていた真相とは何なのかを説明していきましょう。

湾岸戦争以来も沈静化することない中東の火種、イラクの武装解除を目的に2003年、ブッシュ大統領の呼びかけでアメリカ、イギリス、オーストラリア、ポーランドの有志連合軍がイラクに侵攻を開始し、イラク戦争が勃発します。このイラク情勢を受け投機筋はドル安を懸念します。

工業品の輸出によって成り立っている日本経済にとって最も懸念しなければならないのが長期間に及ぶ円高です。戦争や大規模な自然災害が起こった場合、その国の通貨は市場価値を下げるのが市場原理なので、この時の投機筋も大筋でドル安を予想していました。

ドル安が進むと次に起こるのは円高です。日本は当時アメリカに次ぐ経済大国だったので、円はドルに次いで強い貨幣なのです。この時も連合軍のイラク侵攻から円高ドル安が予想され、投機筋は円買いを進めていました。このため1ドル=117円前後で落ち着いていた円相場は急騰、1ドル=105円まで値上がりします。

これを受けた政府は対抗措置として32兆円規模の大規模な円売り、ドル買い介入を敢行、2003年年末から正月を挟み、2004年3月にかけて1日1兆円規模の介入が続けられました。これを円高を誘導した投機筋に向かって放たれた大砲になぞらえて日銀砲と呼ぶようになりました。日銀砲が放たれた裏にはヘッジファンドと呼ばれる投機筋と政府日銀との激しい攻防戦とデフレ克服への政府の強い意志があったのです。

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