2001年9月11日世界中を揺るがす大事件が起こりました。イスラム系テロ組織アルカイダによるアメリカ同時多発テロ事件です。この時アルカイダによってハイジャックされた2機の旅客機が当時の世界経済の中枢と言っても過言ではないワールドトレードセンターに衝突、2棟あったトレードセンタービルは共に崩壊しました。
この事件によって世界市場は大混乱が懸念され、17日に東京外国為替市場で一時1ドル=116円台後半まで急騰。これを受けて政府・日銀はこの時点で円売り・ドル買いの市場介入を実施しました。この時の介入規模は数億ドルだと言われています。
実際にこの時世界市場でドルの為替価格がどのような値動きをするのかは専門家でさえ予測できない状態でした。様々な思惑が飛び交う中、政府・日銀がとった介入の目的は「介入資金も利用して潤沢な資金供給に努める方針」というものでした。
具体的に言うと介入を行った結果、通常は介入後に資金を日銀が再び回収(吸収)して資金受給のバランスが中立になるようにします。これを不胎化と言いますが、この時とった日本の通貨基金の方法はそは不胎化を行わず(非不胎化)資金をそのまま市場に残すというものでした。この結果、資金供給のオペレーションを行わなくても潤沢な資金供給が行われることになります。
これは、同時多発テロの結果世界的な金融・経済の混乱が懸念される中、株価急落や、急激な円高進行による日本の景気回復が遅れるのを防ぐため、日銀が一時的な金融緩和策を講じたことを意味しています。こうしてこの日の円相場は円買い圧力は弱まり、午後5時の市場が閉まる時間には1円弱の円高ドル安の1ドル=117円後半で取引を終えました。
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